管理人が選ぶ名作漫画100選

003・・・ペナントレースやまだたいちの奇跡   こせきこうじ 全14巻

プロ野球界の排泄物、お荷物球団と呼ばれ続ける万年最下位の弱小球団アストロズ。そんなアストロズに、小さな頃から憧れる主人公の山田太一は、野球が超ド下手。一方、太一の双子の弟の泰二は高校球界でも100年に1度と言われる逸材で、今年のドラフトの目玉となっていた。
少年時代、アストロズの火の玉男として弱小球団の中で一人気を吐いていた三原のファンになった幼少の頃の太一と泰二は、いつか大きくなったら3人でアストロズの黄金時代を築くという約束を交わす。時は経て、今でもその約束を胸にアストロズになんとしても入りたい兄の太一と、現実を知り、アストロズだけは死んでも嫌だという泰二。
アストロズの監督になっていた三原は、泰二を挑発し二人はドラフト前に1打席だけの兄弟対決をすることに。負けるはずがないと言う泰二は、前に飛ばされただけでも、アストロズに入団するとまで言い切る。
3人一緒にアストロズで野球がしたい思いでいっぱいの太一は、奇跡的に見事に泰二のストレートをはじき返す。これが、これから太一が、アストロズが、何度も起こす最初の奇跡だった。
かくしてアストロズに入団した双子のルーキー。野球が死ぬほど好きで、野球が好きということだけは誰にも負けない太一に振り回され、アストロズは少しずつ変わっていく。
そんな流れの中で、プロ初の紅白戦。2軍が勝てば1軍と入れ替わる試合だというにもかかわらず、1軍選手はやる気なし。そんな1軍相手に、泰二率いる2軍は、9回2アウトまで1点をリードする。そこで迎える打者は1軍の4番、八木沼。本気になった天才打者、八木沼に対し、勝負を避けようというチームメイト。だが、ここで4番と勝負を避けて、試合に勝っても意味がないという泰二。それに応えるかのように、ヒット狙いではなく同点ホームランを狙う八木沼との、男と男の意地の勝負。その中での八木沼の一言を、この漫画のベスト台詞賞にします。

「おれはアストロズの4番打者ですよ」

好きなキャラTOP3

1位:八木沼 純
ある意味、やまだたいち以上の野球バカ

2位:山田 太一
真の野球バカ。こせきキャラの真髄ですね

3位:相原 誠
彼の野球の考え方も、間違いではないんですよね

野球漫画を描かせたら、僕はこせきこうじさんが一番好きですね。本当の野球バカによる野球バカのための漫画って感じがたまりません。
主人公の太一は、本当にいろんな奇跡を起こします。バントも出来ないのにプロに入り、ど真ん中しか打てないのに4番打者になったりします。投手にも挑戦して、魔球を生み出します。
そんなご都合主義ともとれる展開にもかかわらず、野球漫画として熱中して読んでしまうのは、太一が本当に野球が好きで好きでたまらない、野球がなかったら生きていけない野球バカだからではないでしょうか。奇跡が起こっても仕方ない何かを、この主人公は持っているのだと思います。

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